/ 3月 19, 2019/ 税金・会計

消費税増税、軽減税率の適用が2019年10月からはじまります。
事業者の方々は、すでに準備をはじめている、もしくはそろそろはじめるのではないでしょうか。
 
本記事では、軽減税率の対象について書いていきたいと思います。
 

軽減税率とは何か

 
現在、消費税は、8%です。
これが2019年10月から、10%に引き上げられます。
増税になるわけです。
 
 
すると、家計への負担が大きくなって大変なので、
生活に必要な一部のものについては、税率を低く抑えましょう、というのが軽減税率制度です。
 
 
この「生活に必要な一部のもの」として、軽減税率の対象となっているものは、大きく分けて以下の2つです。
 
  • 飲食料品(酒、外食を除く)
  • 定期購読の新聞
 
これらが8%の税率になります。
 
では、具体的にはどんなものが8%でどんなものが10%なのか見ていきたいと思います。
 
 

飲食料品、具体的には

 
軽減税率の1つ目は、飲食料品(酒、外食を除く)です。
 
 
 
ひとくちに飲食料品といっても、食べることができれば何でもいいのか、
じゃあペットフードは?生魚は?
外食はレストランでの食事のみ?ファストフードは?
など、様々な疑問があるかと思います。
 
具体的に、どんなものが8%で、どんなものが10%か見ていきます。
 
 

飲食料品とは

 
飲食料品とは、「食品表示法に定められるもの」となっています。
税法ではなく、他の法律で定められているのですね。
 
イメージとしては、「人が食べる」ために売られているものが対象になります。
大部分は、一般的な感覚と同じかと思います。
 
が、ちょっと疑問が出てきそうなところをいくつか紹介します。
 
人が食べるものとして売られているものが8%の対象なので、
 
  • 魚→8%
  • キャットフード→10%
 
 
これは、消費者(買った人)がどうするかは関係ありませんので、
 
  • 猫にあげるための魚→8%
  • 自分で食べるためのキャットフード→10%
 
(キャットフードを食べる方がいらっしゃるかは不明ですが…)
 
となります。
 
 
 

飲食料品の購入に付随するものは、料金を取るか

 
送料や保冷材など、飲食料品の販売に付随して販売されるものは、そのものの料金を取るかどうかによります。
 
飲食料品の送料の場合は、
 
  • 送料込みの場合→8%
  • 別途送料を取る場合→本体の飲食料品は8%送料は10%
 
ケーキなどの保冷剤の場合は、
 
  • 無料サービス→8%
  • 別途料金を取る場合→本体の飲食料品は8%保冷剤は10%
 
 

セット販売のものは「一体資産」に該当すれば全体が8%

 
飲食料品と、そうでないものをセットにして販売している場合はどうなるのでしょうか。
 
お菓子と茶器のセット、子供のお菓子とおもちゃのセットなどなど…。
 
このセット販売されているものを「一体資産」と呼びます。
 
価格が少額で、セットの中身の大部分が飲食料品の場合は、軽減税率の適用対象となります。
 
具体的には、
 
・税抜価格が1万円以下であること
・セットの中身の飲食料品が2/3以上を占めていること
 
となります。
 
 

酒は対象外

 
お酒は、軽減税率の対象外(10%)です。
こちらは酒税法に定められているものが対象となります。
 
ビールやワインなど、お酒として飲むものが10%だというのはわかりやすいと思います。
 
ちょっと複雑なところとしては、調味料の分類があります。
 
  • 料理酒→8%
  • 料理酒として使っている日本酒→10%
 
  • みりん(酒に該当)→10%
  • みりん「風」調味料→8%
 
 
 

外食は対象外

 
外食となるものは、飲食料品であっても、軽減税率の対象外です。
この「外食」とは、どこまでが外食なのでしょうか。
 

外食の範囲は?

 
外食の定義としては、
 
「テーブル、いす、カウンター、その他の飲食に用いられる設備のある場所において、飲食料品を飲食させるサービス」
 
となっています。
 
じゃあ実際には何が8%で何が10%なのか、いくつか具体的な例で見ていきたいと思います。
 
  • レストランでの外食→10%
  • 出前→8%
  • ピザの宅配→8%
  • ファーストフードの店内飲食→10%
  • ファーストフードの持ち帰り→8%
 
 
となります。
 
各項目について、少し説明します。
 
 
レストランでの食事はもちろん外食で、10%になります。一番イメージしやすいと思います。
 
出前や、ピザの宅配は軽減税率の対象(8%)です。
 
ファーストフードは、店内飲食(10%)持ち帰り(8%)かで変わってきます。
 
なお、この判定方法は、「お客様にきく」!
持ち帰りといえば8%、食べていくといえば10%です。
 
これまでも、「食べていかれますか、お持ち帰りですか」とファーストフードの店員さんは聞いてきたと思います。
今後は、これが税率の分け目になります。
 
持ち帰り、といいつつ店内で飲食するのはどうしたらいいかという問題はありますが、
そこは個々人のモラル次第というところでしょうか…
店員さんがわざわざ見つけて追加の2%を支払ってもらう、ということにはならないと思います。
 
また、店内飲食と持ち帰りで税率は違いますが、お店側で本体価格を調整して、税込み価格では店内も持ち帰りも同じ、という価格設定をすることもできます。
(海外のファストフード店ではそういうところもあるそうです。)
 
持ち帰りができる飲食店がどういう対応にしていくのか、興味がわくところでもあります。
 

その他にも…

 
その他にも色々な場合が考えられます。
 
  • イートインのあるコンビニで食事→10%
  • (飲食設備のない)屋台の軽食→8%
  • (飲食設備のある)屋台の軽食→10%
  • ケータリング、出張料理→10%
  • 学校給食→8%
  • 等々…
 
軽減税率の対象になるかどうかについては、国税庁のウェブサイトにも個別事例のQ&Aが掲載されています。
(国税庁Q&A >> こちら
 
 
 

飲食料品関連で、その他の対象外のもの

 
外食や酒類のほか、水道水や医薬品なども軽減税率の対象外(10%)になります。
 
 

定期購読の新聞、具体的には

 
新聞も軽減税率の対象となります。
 
新聞ならばなんでも対象となるわけではなく、「定期購読の紙の新聞」が対象となります。
なお、定期購読の中でも、週に2回以上発刊されるものが対象です。
 
  • 毎日とっている(定期購読契約をした)紙の新聞→8%
  • 週に2回以上の発行される定期購読の業界の新聞→8%
  • コンビニ、駅の売店などで売っている新聞→10%
  • 電子媒体で読む新聞→10%
 
少し意外な感じがするかもしれませんが、電子媒体の新聞は、紙の提供ではなく「(電気通信利用)役務の提供」となるので軽減税率の対象外になっています。
 
紙か電子かで変わってしまうのはちょっと納得がいかないところもありますが…。
 
 
 

軽減税率の対象が何かは簡単に頭に入れておこう

 
以上が、軽減税率の対象とそうでないものの具体的内容になります。
 
 
軽減税率の対象となる資産を販売している事業主の方はきちんと税率を確認して販売する必要がありますが、
そうでない事業主の方も、福利厚生や会議の関連費用で飲食料品を購入したり、新聞を定期購読していれば、
消費税の計算に影響してきます。
 
 
軽減税率の対象は、なんとなくでも、頭にいれておくと良いかもしれませんね。

 

 


★この記事は、投稿時の法律、著者の心境に基づいて書かれております。

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