/ 9月 11, 2018/ 税理士試験

税理士試験では、科目ごとに比重は違いますが、
計算問題と理論問題があります。

TACでは、理論問題のために、税法(の要約)を暗記することが求められます。

これは本当に必要な勉強なのでしょうか?

 

税理士試験に理論の「暗記」は必要なのか

税理士試験を難しくしている要素に「理論暗記」というものがあります。

ざっくり言うと税法を暗記するということになりますが、
さすがに法律の条文をそのまま暗記している受験生は稀でしょう。
ほとんどの受験生は資格学校等が法律の条文を分かりやすくまとめた教材を暗記しているかと思います。

でも、試験の出題意図としては、法律の暗記をしているかを知りたいわけではなく、
法律にたいする理解度を計りたいはずです。

それなら、税法の内容を理解して説明できればよく、時間もかかり辛い暗記なんて必要ないのでは?と思ってしまいます。
私もそう思っていました。

暗記が苦手。だから大学も理系でした。

そもそも私は暗記が嫌いです。暗記するときに感じる何とも言えないストレスが苦手です。
暗記してもすぐ忘れてしまうし、理解を無視しているようで、学習の効果はうすいと思ってすらいます。

大学受験の時も、普段の勉強は文系科目も理系科目も好きでしたが、
受験勉強となると、文系科目は一定量の暗記が避けられません。
それもあって(当時、数学がとても楽しかったというのももちろん大きな理由ですが)
大学受験の際は理系選択でした。

※誤解のないように補足すると、もちろん理系も何も覚えない、暗記しないということはありません。
わざわざ覚える時間をとらなくても覚えられる量だということです。

暗記をせずに臨んだ税理士試験

財務諸表論の理論は暗記しなくても合格した

財務諸表論にも理論問題といわれるものがありますが、
私は財務諸表論の受験時代は、「理解優先、一言一句の暗記なんて必要ないはず」と
暗記ということはまったくしないで臨みました。
結果、働きながらの簿財W受験、一度で合格。

しかし、これがよくなかった。

財表と税法では、理論問題の種類が違うようです。
(学術理論と法理論の違い、のようです。)

これがまるでわかっておらず、
税法も同じでいいと思ってしまいました。

はじめて受けた消費税法は暗記せずに不合格

私が最初に受けた税法は消費税でした。
9月からの通常期は確認テスト程度でしたので、
出題予告に合わせて暗記していました。

しかし、直前期の量を見たときは、
「これは無理だ」
と思いました。

そしてそれが高じて

「そもそも理論を完全に暗記しなくたって理解して作文すれば大丈夫」

という気持ちになりました。

当然暗記も進みません。
暗記していないと答練(総合問題)を解くのも辛いので
やらないままの答練も溜まっていきます。

この頃ちょうど結婚・退職・引越なども重なったこともありますが、
直前期の勉強自体があまり進まないまま、本試験を迎えます。

そしてもちろん不合格。

やはり暗記は必要なのかと反省しつつも、
足りなかったのは暗記ではなく、勉強量なのではと
思う(思いたい)自分もいました。

※思い返せば勉強量も足りていませんでした…。
 暗記がどうこうではなく、当然の不合格でした。

だまされたと思って暗記してみた所得税法

その翌年は、所得税法を受験しました。

暗記は苦手で嫌いなままでしたが、一度だけ、
だまされたと思って暗記をしてみることにしました。

消費税法の経験から、直前期に暗記量がぐっと増えることは覚悟していました。

かなりキツイ暗記量でしたが、心構えができていたので、
なんとか資格学校の暗記スケジュールについていき、暗記をすすめることができました。

はじめて暗記する理論が多い5月、6月がかなりつらかったです。

ある程度暗記が進むと、勉強が楽しくなる

しかし、一通りの暗記が済んでしまうと、
それ以降の勉強がずっと楽になりました。

その時点で完璧な暗記ができていたわけではありませんが、
おおよそのことが頭に入っていたので、
全体像の把握、個々の理論のつながり、等々の勉強に力を入れることができるようになったのです。

講義中の過去問の解説も頭に入りやすくなります。

答練の理論問題も解答が埋まるようになります。

点数がとれなかったとしても、なぜできなかったのかがわかるようになります。
(解答方針がずれていた、書くべき要素が足りなかった、まだ暗記があやふやだった、等)

ここまでくると、勉強自体が楽しくなってきます。

試験に受かるための勉強ではありますが、
楽しんでやると勉強の効率もあがります。

結果、その年の所得税は無事、合格しました。

嫌がって暗記しないまま勉強を進めるより、
覚悟を決めて暗記してしまうほうが、税法の理解を進める結果にもなりました。

どんなことも、ある程度のインプットは必要。税法の試験はそれが多いだけ。

学生時代を振り返っても、
英語や、その他の外国語を勉強する時には単語を覚えます。
数学だって公式を覚えます。

どんな勉強をするにも一定のインプット(=覚える、暗記すること)があって、
まずはそれを覚えて基礎固めをすることが大事です。

そして、その基礎がある上でより高度なことを理解できるようになります。

学生時代の勉強は、基礎に十分な時間をかけて覚えていたので、
「暗記」という感覚が薄かっただけなのかもしれません。

税理士試験の税法に対応するためには、この基礎を

短期間で・大量に

インプットする必要があります。
そのため、「暗記」という側面が強く出るのでしょう。

「暗記」とだけ聞くと、理解がないがしろになるのではないかと感じていましたが、
むしろ逆で、
理解をするためにも必要な作業なのだと思います。

結論は…

税理士試験の理論は、暗記することが必要です。

それは理解をないがしろにしてでも条文を覚えれば合格する、
ということではなく、
税法の理解をするための基礎となるからです。

理論暗記は大変ですが、税理士試験合格には通らなければならない道と覚悟を決めて頑張りましょう。

 




★この記事は、投稿時の法律、著者の心境に基づいて書かれております。

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★藤田泰奈 税理士事務所

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