ライフピボット(黒田悠介 インプレス)、という本を読みました。
本のリンク >> ライフピボット(アマゾン)
人生100年時代、変化の激しい中でのキャリアデザインのひとつの考え方と実践方法について書かれた本です。
著者はフリーランスの方なので、フリーランス目線で書かれているように感じます。けれど、フリーランス向けの本というわけではありません。
転職なども珍しくない時代ですから、フリーランスの方だけでなく、会社員の方にも参考になる本だと思います。
現代は変化の激しい時代で、AIに仕事が取って代わられる、勤めている会社がつぶれてしまう、だとか、やりたいことが変わった、育児や介護など、家族の状況が変わった、など、色々な要因で仕事が変わることが考えられます。
私自身も、新卒で勤めた会社が、リーマンショックの影響で大量解雇を行ったりしたのを見て、
会社にキャリアは頼れない、自分で考えて動かなければ、と思いました。
そういった中で、「自分で考えて動く」っていったいどうしたらいいのだろうか。
変化が激しい中で、どういうキャリアを描いたら安心して生きていけるのか。
そういった疑問に一つの答えを示してくれた本だと思います。
本書の中では、キャリアを一つのゴールに向かっていくイメージではとらえていません。
バスケットボールのピボットのように、軸足を現状に置きながら、360度好きな方へ向かってキャリアを転換させる「ライフピボット」というキャリアデザインの方法が示されています。
私はこれまで、キャリアは一方向、長期的な視野で考えるものと思っていましたので、
こういう考え方もあるのか、と目から鱗でしたし、
なにか成し遂げたい強い目標があるわけでもない自分には、こういうキャリアデザインの方が現実的であるように感じました。
また、このライフピボットをするための日々の行動や心構え(本書では「蓄積」と呼ばれています。)についても書いてあります。
本の中で紹介されている方法は、人に会ったり、イベントを主催したり…などと、正直なところ、社交的で、コミュニケーション能力がとても高い方向けなのでは…と思いました。
(必ずしもそうでない方法も紹介されていますが…。)
けれど、ライフピボットという考え方や、それを行うための「蓄積」を行っていくことは、あまり社交的でない(というか内向的な)自分も共感するところです。
自分のキャリアを見直したり、今後のキャリアを考えていく時に、とても参考になる一冊です。